手金てきん)” の例文
「そうでございますな」と、孫十郎も当惑のひたいをなでた。「なにぶんにも、もう手金てきんまで頂戴して居りますので……」
半七捕物帳:42 仮面 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
其人そのひとうてると、自分じぶん持地もちちからは澤山たくさん破片はへんるが、たれ發掘はつくつしたこといといふ。らば近日きんじつ發掘はつくつをさしてれと其場そのば手金てきんつた。
お松を身受けするのに、費用が四百両の頭を出る、百両を手金てきんに置いて、あとの三百五十両、それをこれから工面くめんにかかる、猶予ゆうよを三日間とっておいた。
あたまきずけられて泣く/\かへつたが、くにでは田地でぢを買ひ、木材きざいり出す約束をして、手金てきんまで打つてあるから、今更いまさらかね出来できないとつてかへることは出来できない。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
先方で金額の半金を入れてもらわなければ仕事に取り掛かれないといいますから、二十円の手金てきんを打って、五月までにはきっと間違いなく花川戸の河岸へ着けてくれるように約束しました。