どこ)” の例文
そこどこちつと考へたら、あれぎり家出をして了ふなんて、あんなまあ面抵つらあてがましい仕打振をするつてが有るものかね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
新「間違えるどこじゃない、お母さんの方でさい違わなけりゃア、此方こっちで約をたがえる気遣いは無いのだから」
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
横浜の叔母さんどこへ遣りませう
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
そうおこったって仕様がねえ、出せばどこがねえが、娘子あまっこ情夫おとこおらうちうって連れて来たものを追出おんだすような事になれば、誠に義理も悪い、他にどこはねえ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
私は去年の九月松蔭をいとまになりまして、どこがございません、何うかして詫にまいりたいが中々主人は一旦言出すときません、あなたはお国からのお馴染だそうでございますが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
娘「有難うございますが、わたくしも焼出されてうちはないのでございます、赤坂の火事で焼け出され、深川櫓下の親類共へ参って居りますと、今晩の火事で焼けてしまい、どこはございません」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
角「仕方がねえ、ほかどこもねえから深川の出船宿でふねやどへでもくべい」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)