“座元”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざもと66.7%
ザモト33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
着到ちゃくとうの太鼓打込みてより一日の興行済むまでは厳冬も羽織を着ず部屋にても巻莨まきタバコを遠慮し作者部屋へ座元ざもともしくは来客の方々見ゆれば叮嚀に茶を汲みて出しその草履ぞうり
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
医者いしゃ玄庵げんあんをはじめ、つまのおむら、座元ざもと羽左衛門うざえもん、三五ろうひころう、その人達ひとたちが、ぐるりと枕許まくらもと車座くるまざになって、なにかひそひそとかたっているこえが、とおくに出来事できごとのようにきこえていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
此世の中に向けての遠慮は、たゞの役者でなく、大櫓オホヤグラ座元ザモトの後継者である彼の場合、もつと重く掛つて来た。江戸歌舞妓の歴史をしむ二老人にとつては、堪へられぬものがあつた。
市村羽左衛門論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)