“ざもと”の漢字の書き方と例文
カタカナ:ザモト
語句割合
座元100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
着到ちゃくとうの太鼓打込みてより一日の興行済むまでは厳冬も羽織を着ず部屋にても巻莨まきタバコを遠慮し作者部屋へ座元ざもともしくは来客の方々見ゆれば叮嚀に茶を汲みて出しその草履ぞうり
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
医者いしゃ玄庵げんあんをはじめ、つまのおむら、座元ざもと羽左衛門うざえもん、三五ろうひころう、その人達ひとたちが、ぐるりと枕許まくらもと車座くるまざになって、なにかひそひそとかたっているこえが、とおくに出来事できごとのようにきこえていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
座元ざもとをはじめ、あらゆる芝居道しばいどう人達ひとたちはいうまでもなく、贔屓ひいき人々ひとびと出入でいりのたれかれと、百をえる人数にんずうは、仕切しきりなしにせて、さしも豪奢ごうしゃほこ住居すまいところせまきまでの混雑こんざつていたが
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
菊之丞きくのじょう駕籠かごを一ちょうばかりへだてて、あたかも葬式そうしきでもおくるように悵然ちょうぜんくびれたまま、一足毎あしごとおもあゆみをつづけていたのは、市村座いちむらざ座元ざもと羽左衛門うざえもんをはじめ、坂東ばんどうひころう尾上おのえきくろうあらし三五ろう
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)