いっ)” の例文
... 仕て居るかナア、実に卓眼には恐れいった」谷間田は笑壷えつぼに入り「フム恐れ入たか、そうおれて出れば未だきかせてる事が有る実はナ」
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
深山みやま美玉都門びぎょくともんいってより三千の碔砆ぶふに顔色なからしめたる評判嘖々さくさくたりし当代の佳人岩沼令嬢には幾多の公子豪商熱血を頭脳にちょうしてその一顰一笑いっぴんいっしょう
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
本当に顔をあからめて如何どうあっても是非をわかってしまわなければならぬと云ういった議論をしたことは決してない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
(三)なるほど此奴こいつわ恐れいった。
三角と四角 (その他) / 巌谷小波(著)
マンマとその宝物ほうもつ正味しょうみぬすとって私の物にしたのは、悪漢わるものが宝蔵に忍びいったようだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
... 夫だから持物や懐中物は一個ひとつも無いのだ、エ何うだ恐れいったか」大鞆は暫し黙考かんがえて
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
ソコデもって段々その山本の家の気にいって、仕舞しまいには先生が養子にならないかと云う。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あらためたまえ必ず藻西倉子の写真や艶書ふみなどがいって居るから
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)