優劣いうれつ)” の例文
なにをかこゝろむる、とあやしんで、おこみぎはつて、枯蘆かれあしくきごしに、ほりおもてみつめた雪枝ゆきえは、浮脂きらうへに、あきらかに自他じた優劣いうれつきぎけられたのを悟得さとりえて、おもはず……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さとり遲速ちそくまつたひと性質たちで、それだけでは優劣いうれつにはなりません。やすくてもあとつかへてうごかないひともありますし、またはじながかつても、いよ/\場合ばあひ非常ひじやう痛快つうくわい出來できるのもあります。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
上下かみしも何百文なんびやくもんろんずるのぢやない、怪力くわいりきうつ優劣いうれつふのである。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)