“傷物”の読み方と例文
読み方割合
きずもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うむ、いずれみな、檻車かんしゃに乗せて、開封かいほう東京とうけいちょうへ差立て、皇帝からおめをいただくわけだが、しかしそれまでは、傷物きずものにしてはならん。大事にしておけよ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男といふものは、うまやへ預ければ馬に蹴られるし、女部屋へ預ければ魂を抜き取られるし、女房かないの手に帰つて来る折には、十が八九傷物きずものになつてゐるものなのだから。
「千五百りょうでも、二千りょうでもうが、しいことにはけている。わたしは、もとから傷物きずものだいきらいなんだ。千りょうでも、じつはかんがえているんだ。」と、金持かねもちはいいました。
天下一品 (新字新仮名) / 小川未明(著)