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九十九里
読み方 | 割合 |
くじゅうくり | 75.0% |
くじふくり | 25.0% |
「いや別にどこへ来たというのでもないです。お
祖父さんの墓参をかねて、
九十九里へいってみようと思って……」
海上暴風雨のためにいつもは房州へはいるはずの、仙台米の
積船が、
鰯のとれるので名高い
九十九里の
銚子の浜へはいった。江戸仙台藩の蔵屋敷からは中沢
某という侍が銚子へ出張した。
そこに
一月餘りも
滯在してゐるうちに九
月になり
掛けたので、
保田から
向ふへ
突切つて、
上總の
海岸を
九十九里傳ひに、
銚子迄來たが、そこから
思ひ
出した
樣に
東京へ
歸つた。