“めかけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.8%
外妾0.5%
側室0.3%
同妾0.3%
0.3%
妾嬖0.3%
愛妾0.3%
目掛0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姿すがた婀娜あだでもおめかけではないから、團扇うちは小間使こまづかひ指圖さしづするやうな行儀ぎやうぎでない。「すこかぜぎること」と、自分じぶんでらふそくにれる。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今ま貴女のおほせられた金山と言ふ大名華族の老人が、其頃小米こよねと申す婦人を外妾めかけの如く致して居たので、雇主やとひぬし——其の芸妓屋げいしややに於ては非常なる恐慌きやうくわうきつし、又た婦人の実母はゝからは
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
しかるに奥様は松平和泉守まつだいらいずみのかみさまからお輿入こしいれになりましたが、四五年ぜんにお逝去かくれになり、其のまえから居りましたのはおあきという側室めかけ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
これは駒込白山はくさんに住む山路宗庵やまじそうあんと申す町医の娘を奥方から勧めて進ぜられたので、其の頃諸侯の側室めかけは奥様から進ぜらるゝ事でございますが、今はういう事はないことで
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ところで周三が家庭に於ける立場である。自體じたい彼は子爵ししやく勝見家かつみけに生まれたのでは無い。成程ちゝ子爵ししやくは、彼のちちには違ないが、はは夫人ふじんは違ツたなかだ。彼は父子爵のめかけの]はらに出來た子で、所謂庶子しよしである。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
彼女は自分の分け前さえ得れば、そんなことには平気だった。おそらくある種の興味を見出してさえいたのだろう。彼女は冷静で肉感的であった。妾嬖めかけの心ばえをそなえていた。
賤「私も始めて聞いたよ、そんならおっかさんお前がお屋敷へ奉公にあがったら、殿様のお手が附いて私が出来たといえば、其のお屋敷が改易にさえならなければ私はお嬢様、お前は愛妾めかけとかんとか云われて居るのだね」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
箕輪みのわの奥は十畳の客間と八畳の中のとを打抜きて、広間の十個処じつかしよ真鍮しんちゆう燭台しよくだいを据ゑ、五十目掛めかけ蝋燭ろうそくは沖の漁火いさりびの如く燃えたるに、間毎まごとの天井に白銅鍍ニッケルめつきの空気ラムプをともしたれば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)