“みみずく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木兎48.4%
木菟45.2%
木𫟏3.2%
角鴟3.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんのためにあなたは木兎みみずくのように
何処かで角笛でも吹くような木兎みみずくの叫声が二度三度聞えると、それが合図ででもあるように鼠色の衣をすっぽりと被った「闇」は、木蔭から木蔭に身を潜めて、忍びやかにはるかの谷底——黒部の大谷をさしてぞろぞろと下りて行く気配がある。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
といふ句が『猿蓑』にあるのであつた。このほかにも木兎みみずくの句はなほ『猿蓑』に一句あるが、ふくろうの句は元禄七年頃の『蘆分船』といふ俳書に出て居るのが、余が知るうちでは最も古い句である。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
老木の梢には時々木兎みみずく蝙蝠こうもりが啼いて、あとはしんとして何の音もしない。
仏法僧鳥 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
その間に静止している巨大な甲虫かぶとむし、華麗な蝶々、実物大の鳩、雛子ひよっこ木兎みみずく……。
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
果してしからば、我が可懐なつかしき明神の山の木菟みみずくのごとく、その耳を光らし、その眼を丸くして、本朝ののために、形をおおう影の霧を払って鳴かざるべからず。
遠野の奇聞 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
権三の異名は木菟みみずくといった。いつも昼間がまぶしそうで野呂のろッとしている顔つきは、いっこう忍ノ者らしくない。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
真暗まっくらな杉にこもって、長い耳の左右に動くのを、黒髪でさばいた、女顔の木菟みみずくの、あかくちばしで笑うのが、見えるようですさまじい。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
野馬の図、楢に木菟みみずく、柳に鵯、梅花に鳩、葡萄に栗鼠りすなど、わりあいに画題を多種に扱っているが、それとてどこか、古画の構図のにおいがする。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すすきの木菟みみずくしゅんはずれで、この頃はその尖ったくちばしを見せなかったが、名物の風車は春風がそよそよと渡って、これも名物の巻藁にさしてある笹の枝に、麦藁の花魁おいらんがあかい袂を軽くなびかせて、紙細工の蝶のはねがひらひらと白くもつれ合っているのも、のどかな春らしい影を作っていた。
半七捕物帳:08 帯取りの池 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その枝のさき近々と窓の前にさしいでたれば、広岡のかの君は二階にのぼりて、此方こなたてすりつかまりたるわが顔を見て微笑ほほえみたまいつつ、かいなさしのべて、葉さきをつまみ、しないたる枝を引寄せて、折鶴、木𫟏みみずくひいなの形に切りたるなど、色ある紙あまた引結いてはソト放したまう。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかるに、ふくろう角鴟みみずくはかかる空洞の中に住んで子を産むものである。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)