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まひあが
女中も
一荷背負つてくれようとする
處を、
其處が
急所だと
消口を
取つた
處から、
再び
猛然として
煤のやうな
煙が
黒焦げに
舞上つた。
渦も
大い。
幅も
廣い。
すらりと
大地を
斜に
流るゝかとすれば、
千本の
腕の
帆柱に、
衝と
軒の
上へまつすぐに
舞上る。
とくる/\と
𢌞るのです。
𢌞りながら
輪を
卷いて、
卷き/\
卷込めると
見ると、
忽ち
凄じい
渦に
成つて、ひゆうと
鳴りながら、
舞上つて
飛んで
行く。……
行くと
否や、
續いて
背後から
卷いて
來ます。