“ふみすべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
踏辷71.4%
踏滑28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お幾は段を踏辷ふみすべらすようにしてずるりと下りて店さきへ駆け出すと、欄干てすりの下を駆け抜けて壁について今、婆さんの前へと来たお米、素足のままで、細帯ほそおびばかり
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
島田のびんの白い顔が、宙にかかり、口で銅像の耳をんで踏辷ふみすべつまくれないを、二丈六尺、高く釣りつつ、たがねを右の目に当てて、雪のかいなに、拳銃ピストルを、鉄鎚かなづちに取ってかざした。
燈光とうくわうはパツとえる、船長せんちやうおどろいてかわ拍子へうしあし踏滑ふみすべらして、船橋せんけう階段かいだんを二三だん眞逆まつさかさまちた。
駈寄かけよる岸の柳をくぐりて、水は深きか、宮は何処いづこに、とむぐらの露に踏滑ふみすべる身をあやふくもふちに臨めば、鞺鞳どうとうそそぐ早瀬の水は、おどろなみたいつくし、乱るる流のぶんいて、眼下に幾個の怪き大石たいせき
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)