“ねじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ネジ
語句割合
捻39.1%
捩25.4%
螺旋11.2%
拗5.3%
音締5.3%
捻子3.6%
僻1.2%
扭1.2%
捩子1.2%
螺子1.2%
捻釘0.6%
揉0.6%
撚0.6%
旋0.6%
曲0.6%
歪0.6%
螺施0.6%
螺牡0.6%
転手0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
琵琶(びわ)の海老尾(えびお)に手をかけて、四つの絃(いと)の捻(ねじ)をしきりと合せていた峰阿弥(みねあみ)は、やがて、調べの音が心にかなうとやや顔を斜めに上げて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
縄状熔岩(パフエーフエー)がいたるところで縄のように捩(ねじ)れあい、黒や鉄色や、赤味がかった岩が、垂直に無限の闇黒のなかへ逆落しになっていた。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「それが——、分らないんだ。番号札の一方の螺旋(ねじ)釘が外れていて、ぐらぐらと縦に揺れるもんだから、数字を読むことがまるで出来なかった——」
鳩つかひ (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
加うるに彼の性質は既に拗(ねじ)け、剛腹(ごうふく)で執拗であるから、長き牢獄生活に次第に兇暴になったのは敢て不思議ではない。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
始まる時に何等の合図もなく、三曲のうちの何れかの一方が音締(ねじ)めをすると、期せずして他の二人が、それぞれの楽器を取り上げるのであります。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
捻子(ねじ)も注意して捲いていたから、多分大した時間の違いはなかろう。私は窓の諸戸に腕をまくって見せて、手真似で時間の合っていることを知らせた。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
落着いていたが荒(あば)れる時は近藤以上に荒れる。怨みはよく覚えていて、根に持っていつまでも忘れない。近藤は御(ぎょ)し易(やす)し土方は御し難(がた)しと有司(ゆうし)も怖れていた。隊長の芹沢は性質がことに僻(ねじ)けていた。
神山は体を扭(ねじ)りながら、帯の金時計を覗いて見た。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
日本でも見馴れた洋種の馬とここの馬の共通した栗毛の光った美しさは、捩子(ねじ)の利かない瓦斯にぼッと火の点くように、あたりの景色の美しさまで急に頭に手繰りよって来るのだった。
旅愁 (新字新仮名) / 横光利一(著)
それを何本も螺子(ねじ)でつぎ合わせて、深い積雪の層に挿し込み、ボーリングと同じやり方で雪を採るようになっている。
ネバダ通信 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
どこへかくしていたのか、小さな捻釘(ねじ)廻しを硝子(ガラス)戸の鋲(びょう)へあてた。くるくると廻すと鋲はすぐに足元へこぼれる。二本、三本……そうして一枚の硝子戸を外(はず)すことは三十秒の作業であった。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、トムは窓の外へ出て、捻釘(ねじ)廻しを彼らに預けた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
生れ落ちてから畳の上に両足を折曲(おりま)げて育った揉(ねじ)れた身体(からだ)にも、当節の流行とあれば、直立した国の人たちの着る洋服も臆面(おくめん)なく採用しよう。用があれば停電しがちの電車にも乗ろう。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
色のまっ黒な、眼の大きい、柔(やわらか)な口髭(くちひげ)のあるミスラ君は、テエブルの上にある石油ランプの心(しん)を撚(ねじ)りながら、元気よく私に挨拶(あいさつ)しました。
魔術 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぶくりと黄色い大面(おおづら)のちょんびり眉が、女房の古らしい、汚れた半帕(ハンケチ)を首に巻いたのが、鼠色の兵子帯(へこおび)で、ヌーと出ると、捻(ひね)っても旋(ねじ)っても、眦(めじり)と一所に垂れ下る髯の尖端(とっさき)を、グイと揉(も)み
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そりゃ何より結構だ。……そうかい、いやに曲(ねじ)けてもいず、きみに邪慳(じゃけん)でもないのだね。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今少し辛抱しなくちゃいけない。今に一人前にしてやるから。これで鑽(きり)を使うことは中々難しいんだ。頭が歪(ねじ)けないでしっかりしていないと鑽は真直に入(はい)らないものだ。性根を
少年の死 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
云い捨て懐中へ手を入れると一尺ほどの円管(つつ)を出した。キリキリと螺施(ねじ)を捲く音がした。と、円管先から一道の火光が、煌々然と閃めき出た。
柳営秘録かつえ蔵 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
槓杆(てこ)や螺牡(ねじ)で開(あ)けて見ることは出来ない。675
三味線の古い転手(ねじ)でわざわざ拵えさしたという象牙のパイプは、私の気に入った。純綿の単衣が、お寝間着にと届けられた時は、私はへんに惨めな気持ちになった。
祭りの夜 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)