“なわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナワ
語句割合
63.1%
28.5%
3.9%
名和0.6%
墨縄0.6%
索繩0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
0.6%
那波0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時呼び笛の声が高く響き、もう一人の男が闇から現われて、そのしきいに足をかけた。裕佐はなわを持っているその手くびをつかんだ。
ひとすじなわじゃ動かないや、この大将は……。母親の気にいることをするくらいなら、叩きのめされたほうがましだと思ってるんだ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
次には「またその強き歩履あゆみせばまり、その計るところは自分を陥しいる、すなわちその足にわれて網に到り、また陥阱おとしあなの上を歩むになわそのくびすまつわわなこれをとらう」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「いえ。それも今は、心の知れている成田小三郎と名和なわ悪四郎がさくの当番にござりますゆえ、夕の交代時までは、まず懸念はありません。……してなにか、みかどの御用でも」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
名和なわしょうとやらは、この辺りからよほど遠くか」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こうれああ穿れ、ここをどうしてどうやってそこにこれだけ勾配こうばいもたせよ、はらみが何寸くぼみが何分と口でも知らせ墨縄なわでも云わせ、面倒なるは板片いたきれに矩尺の仕様を書いても示し
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かくして彼は、風に対しては索繩なわと帆布とを有し、水に対しては木材を、岩に対しては鉄と銅と鉛とを、やみに対しては光を、広漠に対しては磁針を有している。
藁葬こうそうという悲しくも悲しき事を取行とりおこなわせ玉わんとて、なかの兄と二人してみずから遺骸いがいきて山麓さんろくに至りたまえるに、なわ絶えて又如何いかんともするあたわず
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
周「これさ、仮令たとえ然るべき武士で何役を勤めたにもせよ、斯うやって悪事を共にすれば、なわに就いて処刑しおきになる時は同じ事だ、今日きょうに及んで無用の格式論、小納戸役がどう致した、馬鹿なつらを」
五劫ごこう思惟しいなわしろに
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「くわしいことは話していられませんが、何しろ、大変なさわぎ、あの、日本左衛門がネお嬢様、天運つきて、とうとうなわにかかったんです」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「てっきり那波なわ泊りと見ておりましたが、今日の船坂越えを控えてのせいか、夕道を延ばして、昨日は宵おそく、有年うねの光明寺と申す山寺にご宿泊です」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)