“そゝの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
65.2%
13.0%
8.7%
慫慂4.3%
煽起4.3%
誘惑4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
出せといふに又一人も同じく侍士さふらひに向ひおう然樣さうだ殘らず渡したとてそんはあるまいコウ侍士さふらひ大方おほかた此女は餘所よそ箱入娘はこいりむすめそゝのかし云合せて親の金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
轉宿や直差ぢきざし(札差いぢめに、旗本や御家人の人の惡いのが用ひた手段)を父上が旗本仲間にそゝのかしたと思ひ込んで、少しばかりの落度を、支配の若年寄まで申出でた爲で
これがまた彼の心を他へそゝのかして、幾分いくぶん其の製作をさまたげてゐる。無論むろん藝術家が製作に熱中してゐる場合に、些としたひつかゝり氣懸きがゝりがあつても他から想像さう/″\されぬ位の打撃だげきとなる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
あまり邪気あどけないことを言つて督促せきたてるので、丑松は斯の少年を慫慂そゝのかして、いつそ本堂の方へ連れて行かうと考へた。部屋を出て、楼梯はしごだんを下りると、蔵裏から本堂へ通ふ廊下は二つに別れる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
昨夜分るゝまで藻西を無罪と認めしに今朝はや藻西が其妻に煽起そゝのかされて伯父を殺せし者と認め藻西の妻を調べんと思えるなるか
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
せん良人をつと温厚おとなしい学者肌の人であつたが、ある旅先で悪友に誘惑そゝのかされてうつかり勝負事に関係しため、すくなからずあつたその財産がすべて失はれて居た事を良人をつとの死後に発見して途方に暮れた夫人は
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)