“そち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソチ
語句割合
其方68.3%
13.3%
措置10.0%
3.3%
素地0.8%
其女0.8%
0.8%
措致0.8%
楚知0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其方そちもある夏の夕まぐれ、黄金色こがねいろに輝く空気のうちに、の一ひらひらめき落ちるのを見た時に、わしの戦ぎを感じた事があるであろう。
これからわしもうすところをきいて、十ぶん修行しゅぎょうまねばならぬ。わし産土うぶすなかみからつかわされたそち指導者しどうしゃである、ともうしきかされた。
とにかく妻子を死なせてはならない。そのために万全の措置そちを講じなければならぬ。しかし、私には金が無かった。
薄明 (新字新仮名) / 太宰治(著)
そち殿、此の引出物はたしかに頂戴しましたぞ。これでこそ今宵参った甲斐かいがありました。心からお礼を申します!」
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
この残酷なレッスンによって、十歳の神童になる代りに、百代の英雄音楽家としての素地そちを築き上げることが出来たのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
「食物よりはむちの方を余計もらった」にしても、後年の偉大なるハイドンを築き上げる素地そちを作ったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
「誰だ、其女そちは。——ここの宿長しゅくおさの召使か」
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そちの申す通り朕はその時分から乱暴であつた。書を学んだが成らず、書は姓名を記するに足ると退けてしまつた。剣は一人の敵なりと軽んじて剣道さへも顧みなかつた。
悲しき項羽 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
あるいは当局の措致そちに不満足なところがあるに由って、あの様に数次の革命を重ねねばならなかったが、革命思想——革命思想の起る源は何としても日本の勃興に在る。
燕将譚淵たんえん董中峰とうちゅうほう、南将荘得そうとくと戦って死し、南軍また荘得そうとく楚知そち張皀旗ちょうそうき等を失う。日暮れ、おのおの兵をおさめて営に入る。燕王十余騎を以て庸の営にせまって野宿やしゅくす。天く、四面皆敵なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
扨も殊勝の事を見るものよ、今廣き日の本に、淨蓮大禪門の御靈位を設けて、朝夕の𢌞向ゑかうをなさんもの、瀧口、そちならで外に其人ありとも覺えざるぞ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)