鱘魚ちょうざめ)” の例文
さながらもりを携えた漁夫がよく肥った鱘魚ちょうざめでも追いまわすように、一事が万事、不正の利慾を貪るに汲々として寧日なき有様であった。
山のように大きな魚で背中が鱘魚ちょうざめみたいに硬いとしたら。また、世界の涯に岩乗な石壁が立っていて、暴れ者の風達がその壁に鎖で繋いであるとしたら。
グーセフ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そら白樺、そらもみ。そらクールスク、そらモスクヷ。……停車場の食堂には野菜スープがある、羊肉のオートミールがある、鱘魚ちょうざめ料理がある、ビールがある。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「いや先刻あんたの言われたのは本当でしたな。いかにもあの鱘魚ちょうざめは臭みがありましたわい!」