魔酔ますゐ)” の例文
年々歳々其度を加ふる生活の困苦惨憺こんくさんたんに、やうやくく目を挙げて自家の境遇を覚悟するに至り、沸騰ふつとうせんばかりの世上の戦争熱も最早もはやや、彼等を魔酔ますゐするの力あらず、彼等の心の底には
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)