騒擾どよめき)” の例文
旧字:騷擾
一種の底深い騒擾どよめきの響が、忘れてゐた自分の心の声のやうな親みを以て、学校教師の耳に聞えて来た。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「ふむ。」と校長も心に点頭うなづくところがあつた。気が付くと、其の時はもう先に聞えてゐた騒擾どよめきの声が鎮まつてゐて、校庭の其処からも此処からもぞろぞろと子供等が駈けて来て交る交る礼をした。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)