頓興とんきょ)” の例文
次の間にいたお梅が、「あれ危ない。吉里さんの花魁、危のうござんすよ」と、頓興とんきょな声を上げたので、一同その方を見返ると、吉里が足元も定まらないまで酔ッて入ッて来た。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
「おや!」と頓興とんきょにいった、ばばの声の下にくすくすと笑うのが聞える。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)