靱負之助ゆきえのすけ)” の例文
さかまき靱負之助ゆきえのすけは息をはずませていた、顔には血のけがなかった、おそらくはくしをいれるいとまもなかったのであろう、乱れかかるびんの白毛は燭台しょくだいの光をうけて、銀色にきらきらとふるえていた。
日本婦道記:笄堀 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)