霊山会上りょうぜんえじょうに釈迦が優曇華うどんげねんじて目をまたたくのを見たのはまさに百万衆であった、が、この時真に見たのはただ摩訶迦葉かしょう一人である。他の百万衆は見て見なかった。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)