雲霧晦冥うんむかいめい)” の例文
妙義だって、よくは見ていないのだ……雲霧晦冥うんむかいめいの時の妙義を、上州と信濃のある地点から見て見給え、とても、耶馬渓あたりの比ではないのだよ
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
雲霧晦冥うんむかいめいの中に没入して行くお銀様、それに追従せしめられて行くお雪ちゃん、ある時はお銀様の姿をはっきりと霧の中に浮ばせてみとめ、ある時は、どこにどう彷徨さまようか見失って呆然ぼうぜんとして立つと
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)