離縁じえん)” の例文
そらアもう浪にはわたしも別にこいという不足はなし、おまえも気に入っとっこっじゃから、何もこちの好きで離縁じえんのしすじゃごあはんがの、何を言うても病気が病気——
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
それに不義理の不人情の言いなはるが、こんなことは世間に幾らもあります。家風に合わンと離縁じえんする、子供がなかと離縁じえんする、悪い病気があっと離縁じえんする。これが世間の法、なあ武どん。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「そいならわたしがいう事をなぜきかぬ? エ? なぜ浪を離縁じえんせンッか」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)