隅々隈々すみずみくまぐま)” の例文
白骨は、つい今まで自分たちの隅々隈々すみずみくまぐままでも知っていたわが家同様のところ、どう考えても、急にこんなになりそうな人は思い出せないから、二人はかおを見合わせたっきりでいると
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
凡庸ぼんようなる科学者を名画の前へ連れて行くと、心得たりとばかりに画面へ顔をりつけながら、天文学で使用するような拡大鏡を取り出して両眼に当て、画面の隅々隈々すみずみくまぐままでも熱心に見つめる。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)