鑢屑やすりくず)” の例文
鍍金めっきであろうが、真鍮しんちゅうの粉や箔であろうが、金目には関係なく、兎も角も、金色をしたものなら、額縁から金紙から鑢屑やすりくずに至るまで、滅多無性に蒐集しているのです
何者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
天井にはめた驚く可き四角い樫の鏡板は、私が見た物の中で最も美しいものであった。永楽の家で私は、壁土の興味ある取扱いに気がついた。それは、壁を塗るとすぐに、鉄の鑢屑やすりくずを吹きかける。