金行燈かなあんどん)” の例文
新字:金行灯
郷左は、畳にりついた蜘蛛くものように、いつまでも、顔を伏せていた。そのまに、蘭之助らんのすけ、杉太郎と呼ぶ愛くるしい小姓が二人して、机のそばの金行燈かなあんどんへ灯をともした。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)