蹂躙にじ)” の例文
對う河岸は宗右衞門町で、何をする家か、灯がゆら/\と動いて、それが、螢を踏み蹂躙にじつた時のやうに、キラ/\と河水に映つた。初秋の夜風は冷々として、河には漣が立つてゐた。
鱧の皮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
対う河岸は宗右衛門町で、何をする家か、灯がゆら/\と動いて、それが、螢を踏み蹂躙にじつた時のやうに、キラ/\と河水に映つた。初秋の夜風は冷々ひえ/″\として、河にはさゞなみが立つてゐた。
鱧の皮 (新字旧仮名) / 上司小剣(著)