赦放しゃほう)” の例文
男が電車に乗ったころ、女は蒼白い蛙のようになって、床から半身を乗り出し、極度の疲労と凝視との世界から赦放しゃほうされたばかりの荒い肩息を吐いていた。
香爐を盗む (新字新仮名) / 室生犀星(著)