見識家けんしきか)” の例文
また見識家けんしきかであった。その上詩人らしい純粋な気質を持って生れた好い男であった。けれども長男だけにどこかわがままなところを具えていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
全体、恭一にせよ、次郎にせよ、何でわざわざこんな家をえらんで預けられたのかというと、それは、母のお民が、子供の教育について一かどの見識家けんしきかだったからである。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)