さわったが最後体が破壊くずれる。『さわるなの病気』と云うのだからな。どうにもこれじゃあ手が付けられない。薬師如来でもさじを投げよう。ましていわんや我輩においては、袖手傍観しゅうしゅぼうかんするばかりだ。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)