行灯皿あんどんざら)” の例文
私は絵高麗えごうらいの美を人々が賞めながら、なぜ瀬戸で焼かれたあの無銘の煮染皿にしめざら行灯皿あんどんざら(挿絵第一図と第四図とを見よ)を讃美さんびしないかを不思議に感じる。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
行灯皿あんどんざら。陶器。まがきに菊模様。窯は瀬戸。径七寸四分、厚み七分五厘。日本民藝美術館蔵(現在、所蔵者不明)。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
あの瀬戸せとで夥しくできた行灯皿あんどんざらを見られよ(挿絵第四図)。いかなる名画家がかくも美しく描いたのかと思うであろう。だがそうではない。その時代のその地方の誰でもが描いた絵なのである。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)