薬研坂やげんざか)” の例文
その不審で、いまも胸につかえている一つは、きょうの昼、薬研坂やげんざかで声をかけられた——蔦屋つたやという書肆ほんやの手代。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いい捨てると、かの女は、おもわぬ暇つぶしを取りもどすべく急ぐように、薬研坂やげんざかを小走りに下りて行った。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お縫は、門を出て、薬研坂やげんざかの方へ、降りかけてきた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)