薏苡仁よくいにん)” の例文
久し振りで庵を訪ねた主人の前へ、一色道庵の示した丸藥の成分と言ふのは、人參、松樹甘皮まつのあまかは胡麻ごま薏苡仁よくいにん甘草かんさうの五味だけ。
久し振りで庵を訪ねた主人の前へ、一色道庵の示した丸薬の成分というのは、人参にんじん松樹甘皮まつのあまかわ胡麻ごま薏苡仁よくいにん甘草かんぞうの五味だけ。
「人參と薏苡仁よくいにんの解つたのは手柄であつた。が、その丸藥は七味を併せて作つたものぢや。殘りの二味は何であらう」
本田蓼白と伊東參龍の見分けた成分は、松の甘皮と胡麻と甘草で、一色道庵はその上人參と薏苡仁よくいにんを見つけた。さうですが、もう二味ある筈だと言ひます。
本田蓼白と伊東参龍の見分けた成分は、松の甘皮と胡麻ごま甘草かんぞうで。一色道庵はその上人参にんじん薏苡仁よくいにんを見つけたそうですが、もう二味あるはずだと言います。
人参にんじん甘草かんぞう薏苡仁よくいにん、それに胡麻ごまと松の甘皮あまかわ、——そこまでは誰でも解るが、残りの二味がむつかしい