薄倖ふしあはせ)” の例文
お前だけはおれの話を信じて、おれといつしよに、あの薄倖ふしあはせな水死女の魂の安息のために祈るだらうから!
薄倖ふしあはせなお歌ちやん。」
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
娘だなどと言はないで下さい! あたし達のあひだにはもう何の血縁もありませんわ。薄倖ふしあはせなあたしのお母さんなどを引合に出して、あたしにどうしろといふのです?
あなたはこの生みの娘を台なしにしておしまひになりました! あの妖女ウェーヂマがあなたの罪ぶかい魂を滅ぼしてしまつたのです! どうか神様があなたをお赦しになりますやうに、でも薄倖ふしあはせなあたしは
「娘や、あの薄倖ふしあはせなお母さんの菩提のためぢやよ!……」