落籍)” の例文
「お駒は逃げて逃げて逃げ廻った。白旗直八はそれを追い廻して、板倉屋へ落籍かれる前に射落そうとした」
叔父は沼津の芸者を落籍いて、又三月程経った、乗合に乗ってぽかぽかと、この山の宿へやって来た。
忠僕 (新字新仮名) / 池谷信三郎(著)
すると順教尼の話では、そのご、堅気の人に落籍かされてつい戦争中の頃までは阿佐ヶ谷へんに老後の世帯つつましく暮らしていたそうである。そして今はもう亡くなった。
紅梅の客 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お駒は逃げて/\逃げ廻つた。白旗直八はそれを追ひ廻して、板倉屋へ落籍かれる前に射落さうとした」