苛斂誅求かれんちうきう)” の例文
牛込見附外の大場石見といふのは安祥あんしやう旗本の押しも押されもせぬ家柄ですが、房州の所領に、苛斂誅求かれんちうきうの訴へがあつた爲に
五十を少し越した筋張つた神經質な武家、一刀をげて、松がのお組と、縁先の平次を當分に見比べた姿は、苛斂誅求かれんちうきうで、長い間房州の知行所の百姓を泣かせた疳癖かんぺきは充分にうかゞはれます。