“苔縄”の読み方と例文
読み方割合
こけなわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千種川ちぐさがわ上流のけわしい渓谷をはさんで、苔縄こけなわとりでと白旗城のふたつが、いわゆる牙城がじょうのかたちをしており、攻めるほど、味方は死傷をかさねるばかりだったのだ。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
といって、二月早々に苔縄こけなわの本城を進発し、備前、美作あたりの武士二、三千をもあわせ、途中いくたびとなく六波羅勢を撃破しつつ、ついに京都のまぢかへまで迫っていた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)