臙膩えんじ)” の例文
壺装束つぼしょうぞく市女笠いちめがさをかむった彼女は、細い旅の杖も、右馬の頭が用意していた。心なしか生絹はえた美しい顔にやや朝寒むの臙膩えんじをひいた頬をてらして、いきいきとして見えた。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)