腐儒ふじゅ)” の例文
いずれも腐儒ふじゅ因循いんじゅんをわらい、鎖港論さこうろんを空吹く風と聞き流し、率先そっせんして西洋事情の紹介や、医書、究理書の翻刻に力を入れ、長崎や横浜に仕入れの出店を持って手びろく舶載物はくさいものを輸入する
顎十郎捕物帳:14 蕃拉布 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
しかも、この腐儒ふじゅなどは、鼠のごときもので、太陽、大地、大勢を知らず、町にいては屋根裏や床下でひとり小理窟をこね、誤って殿上に舞いこんでも、奇矯な動作しか知らない日陰の小動物だ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とつ、汝腐儒ふじゅ。朕汝が望を許さん。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)