老女とじ)” の例文
事実、大抵、女部屋の老女とじたちが、引ったくって渡させなかった。そうした文のとりつぎをする若人—若女房—を呼びつけて、荒けなく叱って居る事も、度々見かけられた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
かよはせぶみをおこすだけがせめてもの手段で、其さへ無事に、姫の手に届いて披見せられるやら、自信を持つことが出来なかつた。事実、大抵、女部屋の老女とじたちが引つたくつて、渡させなかつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)