置土圭おきどけい)” の例文
カチカチと、オランダ渡りの置土圭おきどけいが、静かな時の刻みをつづけていった。——勿論もちろん殿から拝領の品だった。追放の身にはなっても、せめてこればかりは御形見にと思って持って来たのである。
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)