の十三字が、真紅の布地きれじに金色にかがやいているのと、もう一りゅうは、人も知る信玄が座右の軍旗としていた、紺地精好織こんじせいごうおりの長旗に、こう二行の金字がしるしてあるものだった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)