粘液質ねんえきしつ)” の例文
もう一人の職人の國松は、粘液質ねんえきしつの見本のやうな男で、醜男で氣がきかなくて、その癖一國者で人がよくて、朝から晩まで、主人萬兵衞の小言のあらしを浴びるやうに出來た人間でした。
十六と聽きましたが、がらの大きい少年で十七でも十八でも通るでせう。遠州縞ゑんしうじまのお仕着せ、前髮姿、丸顏で健康さうで少し粘液質ねんえきしつで、動きは敏活ではありませんが、正直さうな良い少年です。