秘玉突然開櫝出ひぎょくとつぜんはこをひらきていづ瑩光明徹点瑕無えいこうめいてつてんかなし金龍山畔波濤起きんりょうさんはんはとうおこり龍口初探是此珠りょうこうはじめてさぐりしはこれこのたま。」これは抽斎の亡妻の兄岡西玄亭が、当時よろこびを記した詩である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)