私語ささめごと)” の例文
私語ささめごとするときの衣ずれや、においや、体温すらも、まざまざと、かれにはわかる。ひたと、身を寄り添うてくるのでもあった。
(小松谷の阿弥陀堂あみだどうから連れて来て、自分が今、世話をしてやっている朱実と、あの武蔵と、どういう縁故があって、あんなに親しそうに私語ささめごとわしているのか)
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)