矢釜やかま)” の例文
この説経の外に、まあ何が柔和と忍辱とを教へませう。して見ると矢釜やかましい女房を持つた人は、仕合せです。嗚呼、リツプ、フアン、ヰンクルの仕合せもの。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
筑前の大藤太郎と云ふ男が来て伊藤井上は薄情だとか卑怯だとか矢釜やかましく云つて居りましたが、龍馬は、ソンナに口惜しいなら長州へ行つて云へと、散々やり込めたのです。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
大体イギリスは伝統を重んじ、格式を矢釜やかましくいう国でして、服装なぞ非常にうるさいのです。いやしくも紳士淑女たるものは午前と午後と夕方と夜と、一日に四回着る着物がちゃんと決っているのです。
お蝶夫人 (新字新仮名) / 三浦環(著)
男子が技術や文明の進歩によって改良されたかどうかということは哲学者の間で矢釜やかましく論ぜられて来ている問題である。ところで女子の境遇の幸福な変化がその洗練された優雅な挙措に負うものであることは、疑を