真剣むき)” の例文
旧字:眞劍
僕が子供に小便をさしてゐると、通りかゝりの西洋人が——婆さんでしたが、かう云ふところで小便なんかさしては可けないつて真剣むきになつて咎めるんです。
歯痛 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「ぢや僕の金なら何うしても貰へないといふんだね。」終ひに捨三は真剣むきになつて見せた。
質物 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
その晩長火鉢の側に、二人差し向いになっている時、浅井は少し真剣むきになって言い出した。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)