数年すねんの間百丈禅師ひゃくじょうぜんじとかいう和尚おしょうさんについて参禅したこの坊さんはついに何の得るところもないうちに師に死なれてしまったのです。それで今度は潙山いさんという人のもとに行きました。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)