疣尻卷いぼじりまき)” の例文
新字:疣尻巻
白粉ツ氣無しの疣尻卷いぼじりまき、投げやりな樣子も、一種の魅力で、兩國中の客を此處へ吸ひ寄せたのは、何としても普賢菩薩のせゐばかりではないやうです。
「もう澤山だ、歸つてくれ。——水本賀奈女にさう言ふが宜い、踊の師匠の看板かんばんを外して、紅白粉べにおしろいを洗ひ落し、疣尻卷いぼじりまきにして賃仕事でも始めて見ろとな。世の中に怖いことがなくなるぜ」